タクシー業界の給料の実態、未経験がまず知るべき歩合制度とは?

乗務員の給料

今回は「タクシー業界の給料の実態、未経験がまず知るべき歩合制度とは?」を書こうと思います。

とりま、タクシー業界の給料は、一般的な「固定給+残業代」とは少し違います。
所謂、「歩合制」で歩合制の業界は、個人の能力や働きが業績に直結しやすい、営業職=不動産、保険、自動車などや販売職に多く見られます。乗務員の収入は「どれだけ売上をあげたか」によって変わる所謂「歩合制」が基本です。
そのため、同じ会社・同じ勤務形態でも、稼ぐ人とそうでない人で給料が大きく差が出るのが特徴です。(苦笑)

「なんだか難しそう・・・・」と思う方もいるかもしれません。
しかし、仕組み自体はとてもシンプルです。
今回は、タクシー業界が初めての方でも分かるように、歩合制度をやさしく解説していきたいと思います。

【歩合制度とは?】

歩合制度とは、自分が稼いだ売上=営収に応じて給料が決まる仕組みです。

例えば、

  • 売上が高い → 給料も上がる
  • 売上が低い → 給料も下がる

という、完全に「成果に比例」する給料体系です。

タクシーの場合は、単純に「売上 × 歩率(パーセンテージ)」で計算されることが多く、この歩率が会社によって違います。

【代表的な歩合制度の種類】

タクシー業界でよく使われる歩合制度は大きく分けて3つあります。

一律歩合

売上に対して、ずっと同じ歩率で計算する方式です。
例)売上の60%が給料になる → わかりやすくシンプル。

累進歩合

売上が増えるほど、歩率が上がる方式です。
例)60万→50% 、80万→55% 、100万→60% など、たくさん稼ぐ人ほど給料が伸びやすい。  

積算歩合(タクシー業界で最も多い)

売上の金額帯ごとに、計算を分けて積み上げる方式です。
例)
・~60万円の部分 → 50%
・60万~80万円の部分 → 55%
・80万~100万円の部分 → 60%

→ 少し複雑ですが、業界では一番よく使われる歩合体系の様で、国交省が出している

【実際の給料例:売上60万円の場合】

ここでは、積算歩合ではなく、計算がわかりやすい一律歩合60%で例を示します。

売上(営収)60万円 × 歩率60% = 給料36万円

売上が上がった場合:売上75万円 × 60% = 給料45万円

売上がもう少し低い場合:売上50万円 × 60% = 給料30万円

つまり、タクシーの給料は 「走った分だけ、乗せた分だけ、しっかり収入に反映される」 仕組みです。
この売り上げが75万円では一律歩合の時の給料は45万円でしたが、「積算歩合」では以下の様になります。 
積算歩合(営収75万円)

歩合表:

  • 0~60万円の部分 → 50%
  • 60万~80万円の部分 → 55%

計算手順

  1. 0~60万円の部分

60万円 × 50% = 30万円

  1. 60万~75万円の部分(75万円はここまで)

(75万円 – 60万円) × 55% = 15万円 × 55% = 8.25万円

  1. 合計給料

30万円 + 8.25万円 = 38.25万円

となるので、一律歩合より積算歩合の方の給料は少なくなります。

又、厚労省が「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準について」と言う基準で「累進歩合」を禁止しています。
累進歩合給制は、運賃収入等をその高低に応じて数階級に区分して歩率を営収が高くなるほど高くして、乗務員のやる気を出させる歩合体系です。(苦笑)
要は、60万円の営収より1円でも高くなれば歩率が高くなる事でなので、当然、60万円を目指せるところにいる乗務員は無理をしその結果→事故る・・・が厚労省が言う理屈です。

【まとめ:タクシーの歩合制度で知っておきたい3つのポイント】

タクシーの給料は歩合給で給料が売上に比例する仕組み
→ 多く稼げば給料が増え、少なければ減る。

  1. 歩合制度には複数のタイプがある
    → 一律・累進・積算と会社によって仕組みが違う。
  2. 実際の給料は「売上 × 歩率」で決まる
     →数字の感覚がつかむと、収入の予測がしやすい。

👌🤷‍♀️