今回は「実車率と空車ロスコストの関係・・・効率的なタクシー運行とは?」を書こうと思います。
とりま、タクシー運行において、あまり耳にしない言葉に 「空車ロスコスト」 があります。これは、タクシーが乗客を乗せずに走行している時間や距離にかかるコストのことになり、超っ雑に言うと、実車率の空車バージョンです・・・・・空車率とでもいうのでしょうか?・・・・知らんけど(笑)
当然、空車で走行している時間が長くなるほど売上は生まれず、乗務員の収入を圧迫します。
言い換えれば、効率的に稼働できない時間が増えるほど、損失が増えるってわけです。
【実車率46%の場合の空車ロスコスト計算例】
ここでは、東京の平均的な営業実績を基に、以下の条件で数字を整理して計算してみます。
前提条件
- 1日の総走行距離:250km
- 実車率:46%
- 稼働時間:16時間
- 平均乗車回数:28回
- 平均乗車単価:1,800円
- 平均乗車距離:4km
- 税引営収:50,000円
- 平均時速:20km/h
- 時給換算:50,000 ÷ 16時間 = 3,125円/時
計算ステップ
項目 | 計算式 | 結果 |
乗車距離 | 250km × 46% | 115km |
空車距離 | 250km − 115km | 135km |
空車時間 | 135km ÷ 20km/h | 6.75時間 |
空車ロスコスト | 6.75時間 × 3,125円 | 21,094円 |
→ 実車率46%の場合、空車距離135km・空車時間6.75時間・空車ロスコスト21,094円となります。
【実車率50%・60%の場合の改善効果】
実車率 | 空車距離 | 空車時間 | 空車ロスコスト | 営収増加 |
50% | 125km | 6.25時間 | 19,531円 | +5,400円(+10.7%) |
60% | 100km | 5時間 | 15,625円 | +16,200円(+32.1%) |
- 実車率50%で空車距離は125kmに減り、空車ロスコストは19,531円に低減
- 実車率60%ではさらに空車距離100km・空車ロスコスト15,625円に改善
- 空車時間が減る=効率的な運行=売上増 という構造がよく分かります
【空車ロスコスト削減のポイント・・・・は?】
実車率を上げることが売上向上がカギ
- 効率的なルートや時間帯の運行計画が重要
- タクシー乗務員が「実車率50%以上」を目標にする理由も納得
【まとめ】
空車ロスコストは、タクシー運行における避けたいコスト
- 実車率が高いほど、空車距離・時間が減り効率的に稼働できる→乗務員は乗車率50%を目指す。
- 数字で見ると、わずか数%の実車率改善でも売上に大きな差が出る
タクシーの運行効率は、「無駄を減らして最大限乗客を運ぶ」こと に尽きます。
今回の計算例は単なる数字遊びですが、現場の運行効率を考える上で、かなり的を得た指標と言えるでしょう。・・・・知らんけど(苦笑)👍