今回は「6%の誤解・・・・実施は東京では12.5%の人が毎日タクシーを使っている」を書こうと思います。
とっま、「東京都民のうち、6%がタクシーを利用している」・・・・・以前、そう書いたところ、「そんなに少ないの?」という声をいただきました。
確かに、都内のあの台数のタクシーを見ていると、6%という数字には違和感を覚えるかもしれません。
でも実は、この「6%」という数字、現実の東京を正確に表しているとは言いがたいのです。なぜなら、これは年間の延べ利用者数を単純に平均しただけの、かなりざっくりした数字だからです。
つまり「年に一度でも使った人」を含んでいて、「1日あたりどれくらいの人が使っているか」とは全く違う指標なのです。
では、実際に都内でタクシーがどれほど利用されているのかかを、データを日次ベースで見直すと、思いがけない現実が浮かび上がります。(苦笑)
【実際の稼働データから見る1日の利用率】
東京都の特別区と武蔵野・三鷹市を含む「特別区・武三交通圏」では、現在およそ 27,000台のタクシー が稼働しています。
東京ハイヤー・タクシー協会のデータによれば、1台あたりの平均実車回数は 28回/日、1回あたりの平均乗車人数は 1.3人の様です。
【計算の内訳】
- 稼働台数:27,000台
- 平均実車回数:28回/日
- 平均乗車人数:1.3人
1台あたりが1日に運ぶ人数→ 28回 × 1.3人 = 約36人/台/日
これを全体の台数で掛けると→ 27,000台 × 36人 = 約98万人/日
つまり、東京都内では1日あたり約98万人がタクシーを利用している計算になります。
【人口比にすると……12.5%】
特別区・武三交通圏の成人人口は、約 787万人だそうなので、これをもとに計算すると、
98万人 ÷ 787万人 ≒ 12.5%
つまり、都内の成人の約8人に1人が、毎日タクシーを利用していることになります。
【1台が支える36人の都市生活】
この数字を別の角度から見ると、都内のタクシーは1日あたり約98万人の利用者を運んでいます。
稼働タクシーは27,000台なので、1人の利用者に対して稼働しているタクシーは、27,000台 ÷ 980,000人 ≒ 0.028台/人 となります。なので1人÷0.028台≓35になるので、言い換えれば、たった1台のタクシーで約36人の移動を支えている計算です。
限られた台数でこれだけ多くの人々の移動を支えている事なり、都内のタクシーが都市生活に欠かせない存在であることがよく分かります。
【6%と12.5%──“数字の定義”が違う】
ここで重要なのは、「6%」と「12.5%」は同じ“用率でも、まったく別の意味を持つという点です。
- 6%:年間の延べ利用者を平均化した数字
(1年のうちに1回でも使った人を含む) - 12.5%:1日あたりの実利用者割合
(今この瞬間に、どれくらいの人が利用しているか)
つまり、「6%しか使っていない」と言うのは誤解で、実際には毎日12.5%もの人がタクシーを利用しているのです。
【結論】タクシーは補助的ではなく日常的な交通機関だヲ(笑)
タクシーは決して上記した様に「補助的な交通手段」ではなく、毎日100万人近い人を運び続ける都市交通の基盤です。
6%という数字を見て「利用率が低い」と感じた人も、12.5%という日常ベースの視点で見れば、
タクシーがいかに東京の生活を支えているかが見えてきます。
要は、6%と12.5%は、定義からして違うって事と、数字は嘘をつかなが、でも、見方を間違えると現実を見誤るのものです。(苦笑)👍
✍️まとめ
- 年間利用率(6%)は「延べ回数」ベース
- 実際の1日利用率は「12.5%」と約2倍
- 1台あたり36人を運び、都市交通を支える主役的存在