今回は「65歳以下・年金未受給者の営収はどのくらいか?平均値から逆算してみた」を書こうと思います。
とりま、東京新聞や業界紙では、毎月のように「〇月分 東京の輸送実績」・「東京の平均営収はいくら」といった数字が掲載されます。
令和7年10月の東京の平均営収は、昨日書いた様に税抜きで58,143円だった様です。
数字だけを見ると、「東京はやはり稼げる」という印象を受けるかもしれません。しかし、この平均営収という数字を、現場の感覚と重ねたとき、どこか腑に落ちないと感じる人も多いのではないでしょうか。・・・自分だけ(笑)
自分は東京の乗務員ではなので
・そこまで稼げている実感はないって言うか正直分から(笑)
・若い世代ほど稼出いる様な感じがする
・高齢の乗務員は無理をしていない⇒横浜の乗務員もそう(苦笑)
それなのに、平均値だけはそこそこ高い・・・・・・でも、もっと高いのでは?この違和感はどこから来るのでしょうか?
そこで今回は、新聞に出てくる「平均営収」がどのような構造で成り立っているのかを、仮定を置いた計算で逆算してみました。
【今回の計算の出発点について】
まず最初に、この記事で用いた前提を明確にしておきます。
65歳以上のタクシー乗務員の収入については、国土交通省が公表している「令和5年 タクシー運転者の賃金・労働時間の現況」を参照しました。
この資料によれば、65歳以上のタクシー運転者の平均年収は約330万円(全国平均)とされています。
以下の計算は、すべてこの「330万円」を出発点として、東京という地域性や高齢層の働き方を考慮しながら、
あくまで仮定として数字を置いた試算です。
実態を断定するものではありません(苦笑)。
【新聞に出る「平均営収」の性格】
新聞や業界紙に掲載される平均営収は、
- 年金受給者
- 非受給者
- 定時制
- フルタイム
といった違いを一切区別せずに集計されています。
令和7年10月の東京の平均営収は、税抜きで58,143円。込みで63,957円です。
この数字は「事実」ではありますが、誰が、どのような働き方で支えているのかまでは教えてくれません。
【年金受給者も同じ平均に含まれている】
東京では、タクシー乗務員のうち約47.6%が65歳以上を占めています。
年金を受給している乗務員の多くは、
- 在職老齢年金の調整
- 税金・社会保険料の増加回避
- 体力面への配慮
といった理由から、
営収を意図的に抑えて働く傾向があります。
つまり、平均営収には
- 生活費を営収に頼っている人
- 年金を受給し、無理をしない人
が、区別されずに混ざっているということになります。
【65歳以上の営収をどう仮定したか】

ここで、65歳以上の営収水準について仮定を置きます。
全国平均の年収は約330万円。東京のタクシー運転者全体では全国平均の約1.4倍とされていますが、
65歳以上については、
- 定時制・短時間勤務が多い
- 年金受給を前提に営収を調整している
といった事情を考慮し、同じ1.4倍は使わず、
- 全国平均の1.1〜1.25倍程度
という、控えめな東京補正を仮定しました。
【年収を日営収に換算すると】
この仮定を当てはめると、年収は次のようになります。
- 330万円 × 1.1 = 約363万円
- 330万円 × 1.25 = 約413万円
これを月収に直すと、
- 約30.3万円/月
- 約34.4万円/月
さらに、65歳以上の乗務員は
月10〜13日程度の稼働が多いと考え、
月12日稼働を仮定すると、
- 30.3万円 ÷ 12日 ≒ 約2.5万円/日
- 34.4万円 ÷ 12日 ≒ 約2.9万円/日
となります。
本文で用いる
「65歳以上の1日あたり営収は約2.5万〜2.9万円」という数字は、この前提から導いた試算上の数値です。
【平均58,143円は誰が支えているのか】
ここで改めて考えます。
年金受給者が営収を抑える方向に動いているにもかかわらず、
東京全体の平均営収は58,143円となっています。
ということは、
その差分を、年金を受給していない層=65歳未満の人が補っていると考えるのが自然です。
【65歳未満・年金未受給者の営収を逆算する】
前提を整理します。
- 東京のタクシー乗務員数:50,874人
- 65歳以上:24,216人
- 65歳未満:26,658人
- 全体の平均営収:58,143円
65歳以上の営収を
1日あたり約2.5万〜2.9万円と仮定すると、
全体平均58,143円を成立させるためには、
65歳未満の層が、残りの営収をすべて担う必要があります。
計算上、その結果として出てくるのは、
65歳未満・年金未受給者の1日あたり営収:9万円台後半〜10万円超
という水準です。
もちろん、すべての65歳未満の乗務員が毎日この数字を達成している、という意味ではありません。
【平均という数字の裏側】
【平均という数字の裏側】
今回の計算は、誰かを批判するためのものではありませんが、ただ、
- 年金受給者も含めて集計される平均営収
- 年金調整という行動が数字に与える影響
を踏まえて平均値を逆算すると、年金を受給していない65歳未満の乗務員の営収は、表に出てくる平均より、かなり高い水準にある可能性が高いという構図が浮かび上がってきます。
平均という便利な数字の裏側には、現場ごとの役割分担と負担の偏りが、静かに存在しているように感じます。
【追記:昨日の記事との違いについて】
なお、昨日の記事では東京の平均営収(税抜表示)に消費税10%を加味すると、実感値としては1日あたり約7万2,000〜7万3,000円、抜き65,500円程度になるんじゃネ、という点を整理しました。
一方で、本記事で扱っている数字は、その「平均営収」を年齢や年金受給の有無で分解し、65歳以上と65歳未満の内訳を仮定して逆算したものです。
つまり、
- 昨日の記事
→ 平均営収そのものを「税込ベース」で見直した話 - 今回の記事
→ その平均値が、どの層によって支えられているのかを考察した話
という違いがあります。
本記事で示した「65歳以上の1日あたり営収が約2.5万〜2.9万円程度」という数字は、東京全体の平均営収を示すものではなく、
- 年金受給を前提とした65歳以上乗務員
- 定時制・短時間勤務が多いという実態
- 「令和5年 タクシー運転者の賃金・労働時間の現況」にある
65歳以上の平均年収(約330万円)
を基にした仮定値です。
この低めの水準を前提に平均値を成立させようとすると、年金を受給していない65歳未満の乗務員の営収が、平均よりかなり高くならざるを得ない、という構造が浮かび上がります。
本記事は、「平均営収が高い・低い」という話ではなく、その平均がどの層によって作られているのかを考えるための一つの試算として読んでいただければと思います。
今回の計算では、東京補正の1.1と1.2を使いましたが、ここでは、65歳以上に「東京補正1.4倍」を使う前提の場合、65歳未満(年金未受給者想定)の1日あたり営収は
👉抜き 約8.2万円、込み9万円になります。なので、間を取る意味がどうかが?で草ですが……
年金を気にしないで働ける東京の65歳未満の乗務員の営収は・・・・抜き8万円、込9万円弱かな?知らけど(笑)🤷♀️👌👍🤔

