万博とタクシー輸送の新ルール「なにわモデル」

タクシーの話題

今回は「万博とタクシー輸送の新ルール「なにわモデル」・・・・・便利さと課題を考える」を書こうと思います。

とりま、昨年の12月20日に開催された「大阪・関西万博」・・・・2025年10月13日月曜日が閉会式なので、いよいよあと約1ヶ月に迫りました。

タクシー界隈では「大阪版万博」=「なにわモデル」です。

釈迦に説法ですが、「なにわモデル」とはタクシーの営業区域外旅客運送を可能とするものです。有体に言えば、区域外にいる時は通常は帰りは「空車」が普通です。これは、タクシーは発着地のどちらか一方が営業区域ではならないと行法で定められているので、区域内から区域外の万博に行った時の帰りは区域内に戻るしか有りません。・・・・・タクシー界隈では常識で(苦笑)

ところが大阪万博では、例外的に「会場からの乗車」を認める仕組みが導入される予定で、区域外→区域外=OKって事です。

自分は既に実施されいたと思っていま合いが・・・・近畿運輸局のホームページに「令和6年12月20日に開催された『大阪・関西万博に向けた「なにわモデル」に関する協議会』において協議が調ったことから、協議が調った範囲において、大阪府全域で営業区域外旅客運送が可能となりました。

実施期間:令和7年9月16日~令和7年10月13日の毎日16時から24時まで

(詳細については、一般社団法人大阪タクシー協会までお問い合わせください。)(原文ママ)」

・・・・残り期間1ヶ月でなにわモデル登場(苦笑)

【タクシーの営業区域ルールとは?】

タクシーは国土交通省が定めた「営業区域」で免許を受けています。例外は有りますが原則、・区域内 → 自由に営業可能。・区域外 → 客を乗せることはNG

ただし、区域内から区域外への輸送はOKで、つまり「大阪市内から吹田市の万博会場へ行くこと」は問題ありません。しかし逆に、万博会場から大阪市内へ客を乗せることはNG。

そのため、通常ルールでは「行きは客を乗せられるけれど、帰りは空車で戻る」という効率の悪い運行になってしまいます。(苦笑)

【万博特例「なにわモデル」とは?】

こうした非効率を解消するために導入されるのが・・・・「なにわモデル」です。

・万博会場からの営業区域乗車を例外的に認める→通常なら区域外営業となるケースも、万博期間中はOK

これにより、・空車回送が減る・万博来場者がスムーズに帰れる・タクシー会社の収益も改善、といった効果が期待されています。

【便利になる一方での懸念点】

1. ルールの一貫性が崩れる

営業区域制限はタクシー制度の根幹です。万博だけ例外を認めると、・「他の大きなイベントでも認めるべきでは?」・「区域制度そのものを見直すべきでは?」といった議論が生まれ、ルールが曖昧になりかねません。

2. 区域内タクシー不足の可能性

万博会場で営業ができると、各地からタクシーが流入すのは当然でその結果、大阪市内や周辺地域からタクシーが減る事になります。

そうなると、「万博にはタクシーが多いのに、市内では捕まらない」という逆転現象が起こる可能性があります。

3. 利益格差

万博に出入りできるタクシー会社は売上が増える一方で、そうでない会社は相対的に不利になり、業界内の格差が広がる懸念もあります。

【纏めると】

「なにわモデル」は、万博という一大イベントをスムーズに運営するための苦肉の策です。

  • 利用者にとっては便利になる ② 事業者にとっては効率が上がる一方で、区域制度の一貫性
  • 地域内でのタクシー不足 ④ 業界内の不公平感

といった課題もはらんでいます。

万博後、この仕組みをどう扱うのか・・・・・

一時的な特例で終わるのか、それとも区域制度を見直す契機になるのか。?

【何のためのなにわモデル?】

クシー業界内では、2025年大阪・関西万博のための輸送特例を 「なにわモデル」 と呼んでいます。関東の乗務員は大方の乗務員は大阪万博=なにワモデルだと思っていて、開催王期間中はいつでも区域外運行がで出来ると思っていましたが・・・・・閉会後の約1カ月間だったとは(苦笑)

・・・・・万博に来る人がいなくなって初めて区域外営業OKって冗悪い談(笑)(*´ω`)