今回は「都心の車の平均速度はなぜ「30km/h前後」に落ち着くのか?」を書こうと思います。
とりま、自分が勤務するのが横浜なので、ほゞほゞ東京の事は?です。(苦笑)ですが、公私共にたま~にタクシーやマイカーで東京に行くと車の台数に圧倒されます。(笑)
で、東京の街を車で走っていると、「全然進まないなぁ~」と感じた経験はありませんか?・・・自分は結構ありあります。(苦笑)
見た目には流れが良さそうでも、次の信号ですぐストップし、せっかく40〜50km/hで走っていたのに、数百メートル先でまた赤信号に捕まる事が結構多いイメージです。
こうして繰り返される「加速と停止のサイクル」によって、結局どれだけ走っても平均速度は思ったほど上がりません。
では、実際に東京都心の昼間に走る車の速度はどれくらいなのでしぃうか?・・・調査データや走行のシミュレーションを交えて、その実態を考えてみたいと思います。
【東京都心の走行速度の実態】
タクシーに乗務して東京都心部を車で走ると、意外なほど「進んでいない感覚」に陥ることがあります。
実際、令和3年度の東京都建設局による「全国道路・街路交通情勢調査」によれば、都内主要幹線道路における昼間の平均旅行速度は、おおむね時速25〜35km。一瞬だけ流れが良ければ40〜50km/hで走れることもありますが、信号停止や渋滞を含めて全体を平均すると、最終的には30km/h前後に収束します。
【信号間隔と走行パターン】
都心部の道路では、信号と信号の間隔が200〜300メートル程度に設定されていることが多く、車の走行パターンはほぼ以下記載の繰り返しです。
- 停止線で赤信号待ち
- 青に変わって加速(30km/hまで約5〜6秒・30m前後)
- 巡航速度(40〜50km/h)に到達するまでさらに10秒前後・60〜80m程度
- ようやく流れに乗っても、20〜30秒で次の信号
- 減速して再び停止(40km/hなら停止距離は20〜25m前後)
つまり「加速→短い巡航→減速停止」を、わずか1分足らずの区間で延々と繰り返す感覚です。
【体感速度と平均速度のズレ】
例えば、時速45km(12.5m/s)で20秒走ると約250m、30秒走れば375m進みます。
しかし信号停止が挟まれば、結局進める距離は区間全体の200〜300m程度にとどまり、いくら瞬間的に速く走っても、平均速度は25〜35km/hに落ち着いてしまうって訳です。
【タクシー乗務員にとっての「勘」】
こうした都心特有の交通事情は、乗務員にとっては「走っているのに前に進まない」ストレス要因のひとつになります。
ところがタクシー乗務員にとっては逆に、「どの信号で止まるか」、「どの道が意外とスムーズか」
といった経験則が営業効率を大きく左右します。換言すると、都市交通のリズムを体で覚えることが商売道具のひとつになっているのです。
……とはいえ、いくら慣れても、都心を30km/hでチマチマ走るのは正直しんどいものです。
「走っているようで全然進まない」・・・・・それが東京のドライバーの宿命かもしれませんね。知らんけど(笑)(^_-)-☆