今回は「「相乗りなのに貸切?(苦笑)」ニアミーが抱える看板の矛盾とは?」を書こうと思います。
とりま、ブログでも何回も書いていますが、空港送迎を中心に成長した相乗りサービス「NearMe=ニアミー」です。ですが近年、同社は「貸切サービス」を積極的に打ち出し始めています。・・・・「相乗りが売りの会社」が、貸切を始めるのは矛盾するのでは?
【相乗りを名乗り続けるニアミーの看板】
ニアミーは創業当初から、「相乗りで移動を効率化する」というミッションを強く発信していました。
- タクシー1台を複数人でシェア
- 料金は安く、運行効率は高く
- 地域交通を再構築する新型モビリティ
この「相乗り」というコンセプトこそがニアミーのブランドの核で、投資家や自治体に向けたわかりやすい差別化でもありました。
もしここで冒頭の「貸切中心に移行」と宣言してしまえば・・・・ブランドの存在意義そのものが崩れてしまいます。
つまりニアミーは、「相乗りを外す=ブランド崩壊」という構造的なジレンマを抱えていいます。
【相乗りサービスの普及には越えられない壁がある】
理想は相乗りですがしかし現実はシビアです。
- 知らない人同士が乗る心理的抵抗
- マッチング相手が揃わず、結局「貸切」扱いになるケース
- 夜間・地方は特にマッチしなく利用が偏る
- 現在の需要が主要サービスの空港送迎でも相乗り率は高くない日がある
結果として、相乗り一本ではサービス品質が安定しないという問題が顕在化したわけです。
そこで登場したのが・・・・・「貸切オプション」って事です。
【なぜ貸切を導入? それは相乗りの不調を埋めるため?】
貸切サービス導入の理由は明確です。
- 空港送迎以外の相乗りのニーズが思った以上に伸びなかった
- マッチング不成立による不満を解消
- 競合のGO・S.RIDE・Ubeに対抗する必要
- 収益の安定化
つまり貸切は、相乗りの代わりではなく相乗りの弱点補強として登場したのです。
しかしここで矛盾が生じて、相乗りの弱点を補うために貸切を増やす →貸切比率が上がる →
「相乗りとしての価値」が薄まる →なのに相乗り売りの広告はやめられない。
これはユーザーから見れば、「相乗りと言いながら、やっていることは貸切」・・・という違和感になります。
まさにブランドと市場ニーズの板挟みです。
【相乗りを捨てられない本当の理由=貸切だけだと普通の配車アプリになる】
もしニアミーが貸切だけを残したらどうなるか?・・・・答えは簡単です。
・GO や Uber とほゞほゞ同じサービス”になる。・
・価格で勝負するしかなく、独自性はゼロ。
それはニアミーにとって、ブランド価値も事業の成長性も失う最悪のシナリオで、だから会社としては、
「相乗り=看板」・「貸切=現実対応」という二重構造を維持するしかないのです。
【ニアミーは矛盾している。しかし、現実的な生存戦略】
ニアミーが相乗りを名乗りつつ貸切を拡大しているのは矛盾しています。しかし、この矛盾は戦略的に必要な矛盾でもあります。
- ブランド維持のため:相乗りを看板から外せない
- サービス維持のため:貸切を入れないと事業が安定しない
- 競争のため:貸切をやらないとユーザーが離れる
要は、理想と現実の折り合いとしての「相乗り+貸切」なのです。
そのため今後の焦点は、「相乗りをどこまで実態あるサービスとして維持できるのか?」に移っていくでしょう。
・・・・知らんけど(笑)🤷♀️

