GOの「100円アプリ手配料」は、何故迎車料金の上乗せに見えるのか?

配車アプリ

今回は「GOの「100円アプリ手配料」は、何故迎車料金の上乗せに見えるのか?」を書こうと思います。

とりま、昨日も乗客が支払う配車アプリの配車手数料100円の事を書きました。2023年11月、配車アプリGOは神奈川・東京近郊などで「アプリ手配料100円(税込)」を導入しました
。タクシーの迎車料金は各社が運輸局から認可を受けた「認可制料金」であるので、「会社によって迎車代が違う」という説明は理解できます。しかし、その一方でGOが独自に設定した手配料が、迎車料金と同じ位置づけで表示されることで、「まるで迎車料金がこっそり上がったように見える」と感じる方もいるのではないでしょうか?・・・・・知らんけど(笑)

【迎車料金は「認可制」で決まる料金です】

タクシーの迎車料金は、各タクシー会社が管轄の運輸局に申請し、認可を受けた範囲で設定されます。
そのため、神奈川では「迎車300円」、「迎車400円」、「迎車500円」など会社ごとに差がありますが、いずれもが関東運輸局の認可を受けた正式な料金です。
利用者から見ると、「迎車料金=公共料金に近い固定的な料金」という安心感があり、当然、勝手に変動させることはできない枠組みになっています。

【一方で、GOの“アプリ手配料”は認可外の自由料金です】
GOが導入した「アプリ手配料100円」は、タクシー会社ではなくGOのプラットフォームが独自に設定した料金です。なので、迎車料金とは違い、運輸局の認可は不要で、制度上は別枠の任意料金として扱われます。要は、この手配料100円について国交省(関東運輸局)では道路運送法上の運賃料金に該当せず、設定の妥当性、金額などについてコメントする立場にないとしています。

したがって本来は、迎車料金は認可制、アプリ手配料は任意制、というように、本来は性質も根拠も全く別の料金であるはずです。

【しかし、請求画面では迎車と同列に並びます(苦笑)】

問題はここからで、GOの請求画面では、・メーター運賃・迎車料金・アプリ手配料、のように 迎車料金のすぐ下に手配料が加算されます。

この表示方法のため、利用者の多くが次のように感じてしまい、迎車料金が値上げされたように見えるし追加で100円取られている理由がわかりにくいとか迎車代と手配料の区別がつきにくいとかが問題です。

つまり、制度上まったく別の料金であるにもかかわらず、実際の画面表示では「迎車代の一部のように見える構造」になっていて、これが大きな違和感につながっています。

【GOがこの形にした理由にはプラットフォーム側の事情は?】

GOがあえて迎車に寄せた形で手配料を表示する背景には、プラットフォームとしての収益確保という現実的な理由が考えられ、具体的には、迎車料金は認可制のため勝手に変更できなく、しかし配車の利便性に対する対価は独自に設定したいし、利用者の心理として「タクシーを呼ぶ=追加料金がかかる」という認識があるため、受け入れられやすい。、って事の様な気がします。

これらの事情を踏まえると、迎車の横にこそっと置くというUI設計は合理的とも言えます。(苦笑)

ただし、合理的であることと、制度的にわかりやすいことは全くの別問題です。

【消費者側から見ると透明性の不足が大きな問題になります】

迎車料金と手配料を区別しづらい現状には、次のような懸念があります。

  • 利用者が「何の料金を払っているのか」判断しづらい
  • 認可制と任意料金の境界が曖昧になり、制度の趣旨が薄れる
  • タクシー料金全体が不透明だという不信につながる

本来、迎車料金は法律で枠組みが定められている比較的公共性の高い料金です。そこに任意料金が混ざって見える状態は、制度上も利用者保護の観点からも望ましくないと言えます。

結果的に見ると、GOのアプリ手配料自体は、配車アプリの利便性に対する適切な対価である可能性があります。ですが、「迎車とは別枠の料金」である以上、その違いが利用者に伝わらなければ、誤解や不信感が生まれてしまいます。

タクシーを利用する際は、「乗車料金の総額」だけではなく、その内訳が認可なのか?任意なのか?を確認する事がGOの今の姿勢をを見ていると、今後ますます重要になっていくと感じます。
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