今回は「千葉県南房総・館山両市の房総ライド…打ち切りか?」を書こうと思います。
とりま、千葉県南房総市と館山市が、実証実験として2025年3月に始めた公共ライドシェアの「房総ライド」に打ち切りの可能性が出てきた様です。
夜間のタクシー不足を補うため、一般の人が運転手になり自家用車を使って有償で客を運ぶ県内初の取り組みの公共ライドシェアでしたが、利用が伸びず、難しさが浮かび上がる結果になったそうです。
華々しくスタートした印象があっただけに、この展開をどう受け止めるべきか、考えさせられます。😱
【夜の足を守るという発想】
制度の目的は、深夜帯の移動手段確保でした。既存のタクシー会社は23時30分で営業を終えるで、その後の時間帯に空白が生じるため、そこを埋めようという発想です。
一見もっともらしく聞こえます。しかし、タクシー会社が営業を切り上げているのは、需要と採算の問題があるからでしょう?。もし深夜帯に十分な需要があれば、民間のタクシー会社が営業を打ち切らず先に走っているはずです。
【数字が示す現実】
報道によれば、1日あたりの利用者は平均0.6人程度とのことだそうです。登録ドライバーは32人いるものの、実際に稼働しているのは4人ほどだといいます。
実証実験である以上、最初から大きな数字を期待するものではないにせよ、この結果は「潜在需要が眠っている」という自治体の想定に対して、答えを示しているように思えます。
【すでに存在していた地域の仕組み】
この地域では、夜間に飲食店が独自に送迎を行うケースも多かったと聞きます。常連客を店主が車で送る、いわば地域内で完結した移動の仕組みです。
そのような環境の中で、タクシーと同額の料金体系を取る公共ライドシェアがどこまで利用されるのか。冷静に考えれば、利用が大きく伸びるとは想像しにくかった面もあります。
【「保険」という位置づけ】
自治体としては、「平時の利用は少なくても、ピークや非常時の備えになる」という考えもあったのかもしれません。・・・・確かに公共政策には、採算性とは別の価値があります。
しかし、保険として維持するにも説明責任が伴うので、利用実績が極めて少ない状況では、「なぜ継続するのか」という問いが出るのは自然な流れです。
【実証と事業は別の話】
今回の取り組みが全く無意味だったとは言えませんが、実際の需要規模や運営上の課題が明らかになったことは、一定の成果でしょう。
ただし、実証実験としてデータを得ることと、常設事業として成立することは別です。前者は達成できても、後者が難しいと判断されたなら、今回の様に見直しや撤退も選択肢になります。
【無理筋だったのではないか?】
率直に言えば、「そもそも需要が乏しい地域で常設の深夜交通を維持するのは難しい」という見方は否定しにくいところで、要は、夜間外出そのものが少なく、既存の送迎文化もある中で、価格面の優位性もない制度が定着するのは容易ではありません。
【残る問い】
やらなければ「何もしていない」と批判され、やれば数字で評価される。自治体にとっては難しい立場です。
今回の件は、交通政策が制度だけで完結するものではないことを改めて示している様です。夜のにぎわいが減れば、夜の足もまた細くなります。移動手段は地域経済や生活実態の反映でもあります。
房総ライドがこのまま幕を閉じるのか、それとも形を変えるのかは分かりませんが、ただ、「走らせれば需要が生まれる」という単純な話ではないことだけは、今回の数字がはっきりと示しているのではないでしょうか?。・・・知らんけど(笑)😱
