今回は「シエンタ・・・なぜタクシーは「7人乗りを買って、2席を捨てる」のか?」を開こうと思います。
とりま、最近とヨタの7人乗りのシエンタがアルファードやベルファイアと同じ「特定大型車」で運行していて、シエンタがて?って事を書きました。
東京交通新聞にも、車種こそシエンタと名指ししていませんが「事業者の中には乗車定員を減らして普通車の扱いとするために、最後列のシートを取り外してしまうケースもあるとされている。(原文ママ)」という記載も有ります。
トヨタ・シエンタには 5人乗り と 7人乗り があります。 タクシー用途では、乗車定員の関係から 5人乗り=普通車、 7人乗り=特定大型車 となります。ところが実際の現場では、7人乗りを購入 → 後席2席を取り外し → 普通車登録・・・・という、どこか腑に落ちない運用が行われている様です。
一見すると、「それなら最初から5人乗りを買えばいいんじゃネ?」という、極めて素朴で正論な疑問が浮かびます。
しかし、この「当たり前」が通用しないのが、今の日本のタクシー業界です(苦笑)。
【違和感なぜ、わざわざ遠回りをするのか?】
7人乗りは、
- 車両価格が若干高い
- 重量が重い
- 燃費も不利
- 本来は特定大型扱い
と、普通に考えれば 不利の塊 で草です。しかも後席2席を外すという行為は、
- 作業コスト
- 構造上の無駄
- 乗り心地の悪化
と、合理性のかけらも無く(笑)です。
それでもこのタクシーで後席2席を外す運用が広く行われているという事実は、現場が非合理を承知で選ばざるを得ない事情があることを示している様です。
【市場構造】
5人乗りが、そもそも中古市場にごく少数しか存在しない事で、トヨタの販売店スタッフによると、新車での販売比率は、5人乗りが45%、7人乗りが55%程度と若干7人乗りが多いとのことのようです。そして、中古車市場でも7人乗りのほうが多く流通しているそうです。 最大の理由は 中古車市場の歪み です。シエンタは一般ユーザー向けには、7人乗りが圧倒的多数という販売構成になっていつ様です
ネットでシエンタを見るとあるサイトでは、トヨタの販売店スタッフによると、新車での販売比率は、5人乗りが45%、7人乗りが55%程度と若干7人乗りが多いとのことの様ですが、中古車市場でも7人乗りのほうが多く流通しているそうです。
一方、5人乗りは法人向けが中心の様で、中古市場では、ほゞほゞ5人乗りは見かけないという状態です。
つまり、「5人乗りを選ばない」のではなく「選びたくても存在しない」というのが、現場のリアルの様です。
【納期問題】
5人乗りを待つ余裕は現場にない・・・・新車で5人乗りを指定発注すると納期は半年~1年以上だそうです。タクシー事業では1台の稼働遅れ=売上の直接損失です。
結果、「今すぐ手に入る7人乗り」+「座席撤去」という、妥協の積み重ね が最適解になります。
【制度設計の歪み】
「外せば普通車」という制度ハックという制度上に問題がある様で道路運送法上は、
- 7人乗り → 特定大型
- 5人乗り → 普通車 となります。
車両の定員ですが、詳細は省きますが、
車の定員 → 道路運送車両法・「保安基準」
タクシーの定員 → 道路運送法・「運賃認可制度」
つまり、根拠法令も、制度目的も、管理主体も違うというのが答えです。
タクシーの「定員」= 運賃制度・営業区分の問題となるので、タクシーの定員は 道路運送法 に基づく
- 運賃区分
- 車種区分(普通車・特定大型車など)
を決めるための 営業制度上の定員 です。
ここでの目的は、安全ではなく、「料金制度と営業ルールの整理」です。
例えば、
- 乗車定員10人以上 → 大型タクシー
- 7〜9人 → 特定大型
- 5〜6人 → 普通車
という区分は、車の安全性能とは無関係に、運賃制度上の分類 として決められています。
なのでシエンタの後席2席を外せば普通車扱いという、抜け道が存在します。
この結果、制度が遠回り運用を推奨する構造になっています。
本来は・車両設計・用途・運賃区分、が一体で設計されるべきところを、座席の有無という形式論だけで分類しているため 現実との乖離 が広がっています。
【技術的矛盾】
5人乗り専用設計の方が完成度は高く技術的に見れば理由は明白で、5人乗り専用設計の方が
- 重量配分最適
- 剛性・静粛性良好
- 乗り心地安定
7人乗りを2席撤去すると
- 床下構造は3列前提
- 重量バランス崩壊
- 無駄な車重
つまり、最初から5人乗りで作った方が、車として完成度が高いにもかかわらず、 制度と中古市場の都合が、それを許さなくて草。
【結論・・・これは「現場の工夫」ではなく「制度の失敗」】
7人乗りを買って2席を捨てる・・・ この奇妙な運用は、現場の工夫でも、合理的判断でもなく、 制度設計の失敗が生んだ構造的ナンセンスで(苦笑)です。
新車・中古市場、納期、制度等々 そのすべてが、「合理的な選択をすると、損をする」という奇妙な構造を作り上げています。
シエンタ問題は、単なる車種選定の話ではなく、日本のタクシー制度が抱えるシエンタ問題だけではなく、タクシー業界界隈の慢性的な歪みを、 最も分かりやすく可視化した象徴的事例と言えるでしょう。😱
