今回は「シニア求人平均とタクシー隔勤モデル ― 手取りで見るとこんなに差が出る。」を書こうと思います。
とりま、株式会社シニアジョブによると、シニア向け求人の平均年収は675万円だそうす。
「ほ~う、シニアでもまだまだ稼げるんだな」と思うかもしれません。
・・・・でもちょっと待ってください、ここで重要なのは「額面」と「手取り」は別物だということです。
【給与所得控除の効果で手取りが増えるシニア】
サラリーマンやシニア求人対象の給与には、給与所得控除が適用されます。例えば年収675万円の場合控除金額は約135万円になります。
例えば年収675万円の場合は、
- 給与所得控除:135万円
- 課税対象(課税所得)=675 − 135 = 540万円
- 所得税・住民税はこの課税所得をもとに計算される
- さらに社会保険料(健康保険・年金・雇用保険など)が額面675万円をベースに引かれる
その結果、額面675万円に対する実際の手取りは概ね480〜490万円前後となります。
つまり、額面だけ見れば675万円でも、税制の仕組みで手取りがしっかり確保されるわけです。
【タクシー隔勤モデルは手取りで差が大きくなる】
一方、タクシーの隔勤18時間×12乗務モデルで計算してみましょう。
- 時給2,550円換算 → 月55万円
- 歩率60% → 売上90万円を上げてやっと55万円の取り分
- 年額に換算 → 55万円×12ヶ月 = 660万円(額面年収)
ここから社会保険料や所得税・住民税を引くと、手取りは約400万円前後になります。額面で見ると675万円 vs 660万円で差はわずか15万円ですが、手取りで見ると140〜150万円以上の差が開きます。
【なぜこんな差が出るのか?】
シニア求人は給与所得控除のおかげで課税所得が減り、手取りが増える
- タクシーは歩合制で控除が少なく、社会保険料や税金が重くのしかかる
- その結果、額面は近くても実際の生活に回せるお金は大きく違う
【結論】
額面年収だけを見て「タクシーならシニアでも稼げる」と思うのは危険です。
体力的に過酷な隔勤18時間をこなしても、手取りベースではシニア求人平均に遠く及ばないのが現実。
セカンドキャリアを考えるシニア世代にとって、「額面に惑わされず、手取りで比較する」事が成功の第一歩です。
ですが、これはタクシーの隔勤18時間×12乗務モデルでの計算例で、時給2,550円換算 → 月55万円→月間営収90万円→日車営収抜き75,000円→込み82,500円・・・・となります。(苦笑)
現在の日車営収が平均で込6万円、抜き55,000円前後、前に書いた様に8割くらいの乗務員は52,000円位の営収なので、82,500円は無理ゲーです。(苦笑)
なので、株式会社シニアジョブによると、シニア向け求人の平均年収は675万円は、タクシー界隈では全く当てはまりません。(苦笑)(*´ω`)
なので、シニア世代でもタクシーで稼げるって事は全く有りません。