今回は「隔日勤務の「13.3時間」という正解が、なぜ現場では14.5時間になるのか?」を書こうと思います。
とりま誰も興味がに事で(苦笑)ですが、完全歩合給制のB型賃金を採用しているタクシー会社でも、完全歩合給は「労基法」に抵触するので「基本給」を支払っています。
その時に日勤、隔勤とも1日にどの位労務=乗務したかを計算する必要が有ります。労働時間化✖時給の時間部部分の事です。
タクシー業界の隔日勤務を巡って、こんな疑問を持ったことはないでしょうか?。
労基法の労働時間の上限時間が週40時間労働が原則なら、隔日勤務は40時間÷3日=1日13.3時間が正解のはず。
それなのに、なぜ多くの会社では13.3時間をオバーする「最低14.5時間乗務」が当たり前なのかって事です。
結論から言えば、計算上の正解と、制度運用上の現実がズレているからです。
最低14.5時間乗務しないと、「ケツ割」と呼ばれ最悪の場合は出勤しなかった事になる会社もある様です(苦笑)
【計算上の正解の13.3時間は間違っていない】
まず前提として、13.3時間という数字は「誤り」ではありません。
労働基準法の原則は以下の通りです。
- 法定労働時間:週40時間
- 隔日勤務:週3乗務が基本
この条件で単純計算すれば、
40時間 ÷ 3日 ≒ 13.3時間
となります。これは純粋な実労働時間ベースの理論値であり、法律的な感覚としては極めて正しい数字です。
【現場の現実14.5時間が「普通」になっている理由】
ではなぜ、現場では14.5時間前後が最低乗務時間(いわゆるケツ割時間)として定着しているのでしょうか?。
理由は一つではありません。
【理由1:隔日勤務は「変形労働時間制」で運用されている】
隔日勤務は、多くの会社では労使間で決めた1か月単位の変形労働時間制が採用されています。この制度では、
- 日ごとの労働時間は長短があってもOK
- 月や期間全体で、週40時間相当になっていれば合法
という考え方になります。
つまり、
「1日13.3時間でなければならない」
という縛りは存在しません。
【理由:2、14.5時間は「労働時間」ではなく「所定乗務時間」】
ここが最大のポイントです。
多くの会社で言う「14.5時間」とは、
- 実労働時間
- ではなく
- 休憩・待機を含んだ所定乗務時間(労務時間)
です。
例えば典型的なケースでは、
- 所定乗務時間:14.5時間
- 休憩:2〜3時間
- 実労働時間:11.5〜12.5時間程度
という設計になっています。
この場合、実労働時間は13.3時間を下回るため、帳簿上は週40時間に収まる、という理屈が成立します。
【理由:3月間・給与計算が「13.3時間だと扱いにくい」】
隔日勤務は多くの場合、
- 月11〜13乗務
- 公休+明け休みを組み合わせ
という形で組まれます。
13.3時間を基準にすると、
- 月間労働時間が中途半端になる
- 基本給・歩合保証・最低賃金計算が不安定
一方、14〜15時間で設計すると、
- 月160〜170時間帯に収まりやすい
- 給与計算が単純になる
という、会社側の都合の良さがあります。
【理由:4最低賃金割れを防ぐための「安全設計」】
歩合制タクシーでは、
- 売上が伸びない日
- 天候・渋滞・事故対応
といった要因で、時間単価が簡単に崩れます(苦笑)。
そこで会社は、
- 最低乗務時間(14.5時間)を設定
- それを基本給・保証給の算定基準にする
ことで、会社の守るべき乗務員の最低賃金割れリスクを制度側で調整しているわけです。
【14.5時間でも「無条件でOK」ではない】
ここで誤解してはいけない点があります。
14.5時間が問題にならないのは、以下の条件が付いた時だけです。
成立条件はこの3つ
- 変形労働時間制が適法に導入されていること
- 休憩が「実質的に」確保されていること
- 月・週平均で実労働時間が40時間以内に収まっていること
特に②が形骸化している場合、
「14.5時間は休憩込みだから大丈夫」
という説明は、一気に危うくなります。
【13.3時間という正解が無視される構造】
結局のところ、
- 13.3時間は「法の理屈」
- 14.5時間は「制度と現場の妥協点」
です。
問題は、
- ケツ割未達=欠勤扱い
- 有休を取ると実質マイナス
といった運用が重なることで、 合法に見える制度が、実態として歪んでいく点にあります。
【纏めると】
計算上の正解は 13.3時間
- 14.5時間は 休憩込み・変形労働時間制前提の制度設計
- 問題は「時間」ではなく「運用方法」
隔日勤務の議論は、乗務時間が長いか短いかではなく、その時間が、誰の都合で、どう成立しているのか?を見る必要があります。

