今回は「緑ナンバーでも“白タク”? 大阪の摘発報道で見落とされがちな福祉タクシー」を書こうと思います。
とりま、コロナ禍明けでインバウンドの急激に回復し、それに伴いタクシー需要が高まっている大阪です。
その裏で、「白タク」摘発のニュースが報じられました。中国人訪日客向けに無許可で営業していたとして、今年の1月に男女6人が道路運送法違反容疑などで逮捕されたというものでしたぢ。
今回の事件の見出しだけを見ると、多くの人は「緑ナンバーの普通のタクシーが違法営業をしていたのか?」と感じたかもしれません。しかし実際の構図は、少し違います。
【報道から受ける印象】
「白タク」と聞けば、自家用車で無許可営業をするケースを思い浮かべます。そこに「緑ナンバー」という言葉が重なると、一般のタクシー会社が不正を行ったようにも読めます。
特に“インバウンド向け”という言葉が加わると、観光地を流す通常のタクシー営業を想像してしまうのも無理はありません。
【実際に悪用された枠組み】
しかし、今回問題となったのは、一般的な流し営業を行うタクシーではなく、「福祉タクシー」の事業枠だったとされています。
福祉タクシーは、本来、要介護者や障害のある方など、移動に配慮が必要な人を対象とする制度です。通院や施設送迎など、社会的に重要な役割を担っています。
つまり、誰でも自由に乗せられる営業許可ではなく、対象者が限定されている点が大きな特徴です。
【なぜ問題なのか】
もしその枠組みを使って、制度の対象外である観光客を広く乗せていたとすれば、それは許可内容を逸脱した営業ということになります。
形式的に緑ナンバーを付けていても、運送の対象や実態が許可と違えば、適法なタクシー営業とは言えません。
制度は、必要な人を支えるために設けられたものなので、その前提が崩れると、本当に福祉輸送を必要とする利用者にしわ寄せがいく可能性もあります。
【誤解してはいけないこと】
ここで強調したいのは、福祉タクシーそのものが問題なのではないという点です。多くの事業者は制度の趣旨に沿って、真摯に運営しています。
今回の件は、あくまでC国人の不正利用の疑いが摘発されたものです。
ただ、報道の伝わり方によっては、「タクシー業界全体が違法営業をしている」という印象を持たれてしまうこともあります。実態としては、一般の流し営業タクシーとは別の制度枠が悪用された可能性がある、という点は整理して理解する必要があるでしょう。
【制度の信頼を守るために】
インバウンド需要が急回復する中で、移動サービスの需給バランスは難しい局面にあります。だからこそ、制度の隙間を突くような今回の様な行為があれば、業界全体の信頼に影響します。
本来、福祉輸送は社会的に守られるべき分野です。
今回の事件の様に、その趣旨が揺らがないよう今回の摘発は一つの警鐘とも言えるのではないでしょうか?。

※この画像は産経新聞のデジタル版からの引用です。
