タクシー乗務員は底辺職はもう古い? 東京と地方で二極化するタクシー業界の現在地

タクシーの話題

今回は「タクシー乗務員は底辺職はもう古い? 東京と地方で二極化するタクシー業界の現在地」を書こうと思います。 

とりま、職業柄ネットなどで「タクシー」と言う言葉が有るとついつい目が行ってしまいます。(笑) 

かつてタクシー乗務員といえば、「低収入」・「高齢者の仕事」・「最後の就職先」といったイメージを持たれることが少なくありませんでした。 

しかし現在、SNSやYouTubeでは「年収900万円」とか「未経験から月収80万円」など、「稼げる仕事」として語られる場面が増えています。 

その一方で、地方では「地域住民の移動を支える公共インフラ」としての役割が強まっていて、東京とはまったく異なる状況になりつつあります。 

今のタクシー業界は、もはや一括りでは語れない様です。 

【東京圏の高歩合営業職】と【地方の地域交通インフラ職】となるので同じタクシー乗務員でも、その実態は大きく二極化している様です。 

【かつての「タクシー=底辺職」というイメージ】 

日本では長年、「スーツを着る仕事=ハワイカラー=上」、「現場仕事=ブルーカラー=下」という価値観が根強く存在していました。 

その中でタクシー業界は、 

・長時間労働 
・不規則勤務 
・歩合制 
・高齢男性中心 
・接客トラブル 

などのイメージから、「底辺職」として長らく語られていました。 

特に1990年代〜2000年代前半は、景気悪化の影響もあり、「他の仕事に就けなかった人が行く職業」という偏見も強かった時代です。 

しかし、そのイメージは現在、少しずつ変化しています。 

【SNSで拡散された「東京タクシーは稼げる」という現実】 

近年、XやYouTubeでは、現役タクシー乗務員による発信が急増しています。 

「月収100万円達成」 
「年収900万円突破」 
「サラリーマン時代より自由」 
「学歴不要で高収入」 

こうした投稿が拡散されることで、「タクシー=低収入」という固定観念は大きく揺らぎ始めました。 

ただし重要なのは、それらの多くが「東京の話」だという点です。 

東京は、 

・人口密度が圧倒的に高い 
・終電後需要が大きい 
・インバウンド需要が強い 
・法人利用が多い 
・富裕層需要がある 

など、日本でも非常に特殊な市場です。 

さらにコロナ後はドライバー不足の影響で稼働率の低下=タクシー不足も深刻化し、「稼げる人は本当に稼げる業界」へ変化しました。 

現在の東京タクシーは、単なる「運転業」いうより、「個人営業型の高歩合接客業」に近い存在になっています。 

【地方タクシーは生活インフラへ】 

一方、地方では事情が大きく異なります。 

地方タクシーの役割は、 

・高齢者の通院 
・買い物支援 
・駅送迎 
・観光地移動 

など、「地域の足」としての性格が非常に強くなっています。 

東京のような、 

・深夜の繁華街需要 
・高単価の長距離営業 
・法人チケット文化 

が少ない地域では、売上を大きく伸ばすのは簡単ではありません。 

そのため地方では今でも、「必要不可欠だが高収入ではない仕事」 

として存在している会社も多いのが現実です。 

つまり現在のタクシー業界は、 

【東京=高歩合営業職】 
【地方=地域交通インフラ職】 

へと、実質的に分かれ始めているのです。 

【それでも誰でもできる仕事ではない】

 ネットでは今でも、「タクシーなんて誰でもできる」という声を見かけることがあります。 

しかし実際には、かなり適性差が大きい仕事です。 

・長時間の集中力 
・事故回避能力 
・接客力 
・売上管理 
・酔客対応 
・クレーム耐性 

など、多くのスキルが求められます。 

特に東京では、流し方、時間帯戦略”、アプリ活用によって収入が大きく変わります。 

つまり現在のタクシー乗務員は、昔のような「ただ客を探して走るだけの仕事」ではなくなっているのです。 

【底辺職という言葉自体が古くなりつつある】 

現在の日本は、深刻な人手不足時代に入っています。 

物流、建設、交通、介護、等々、社会インフラを支える現場職≓ブルーカラーが不足し、「現場仕事を下に見る価値観」そのものが、現実に合わなくなってきました。 

当然、タクシー業界もその一つで、もちろん決して楽な仕事ではなく、しかし少なくとも、「底辺職」という単純な言葉だけでは、今のタクシー業界を説明できなくなっているのは確かではないでしょうか?🚗🚗🚗🚗