万博が終わっても終わらない「なにわモデル」、営業区域制度はもう形だけなのか?

タクシーの話題

今回は「万博が終わっても終わらない「なにわモデル」、営業区域制度はもう形だけなのか?」を書こうと思います。 

とりま、2025年4月13日から10月13日にかけ開催された大阪万博です。 

万博開催中はご存じの様に、「なにわモデル」と言う形でタクシーは運行していてこれは、大阪・関西万博開催期間中に発生が見込まれるタクシー不足に対応するため、通常は制限されている営業区域を越えて、大阪府内のタクシーが府内全域で運送を行えるようにする制度でした。 

要は、大阪府内7つの営業区域の制限を一時的に緩和し、全域で相互に乗客を乗せることが可能になる事、届出者数は 2025年5月12日時点の報道によると、本制度を利用するための届出は133者だそうです。 

万博期間中であれば、多くの人は理解できたはずで、夢洲へ人が集中し、深夜輸送も増え、通常の営業体制では対応しきれないので、だから特例を認める。その説明には一定の納得感がありました(苦笑)。 

しかし、万博が終わった後も、この制度=「なにわモデル」続いている事に違和感を持つ人は少なく無いのでしょうか?。 

そもそも、日本のタクシーには「営業区域制度」というものがあります。 
簡単に言えば、「自分の区域で営業してください」というルールで、区域外営業は業界では御法度です。 

大阪市域の会社は大阪市域、泉州の会社は泉州、北摂は北摂というように、長年この形で管理されてきました。 

もちろん、おを乗せて区域外へ行く事はあります。しかし、別区域で新たな客を乗せて区域外で営業する事は原則として認められていなく、これはタクシー業界の基本的な仕組みでした。 

【営業区域制度は何のためにあるのでしょうか】 

営業区域制度は、単なる縄張り制度ではありません。 

過当競争を防ぎ、地域交通を維持し、地元事業者を守るための制度でもあります。もし完全自由営業になれば、大手車両は人の多い都市部へ集中し、郊外や不採算地域では車両が減ってしまいます。 

そのため国は長年、区域ごとに需給を管理してきました。 

しかし近年、この制度そのものが時代に合わなくなっているとも言われています。 

配車アプリが普及し、客は「近くの車」を呼ぶ時代になりました。ところが制度上は、「近くにいても営業できない車」=「区域外営業車」が存在します。利用者から見れば、分かりにくい仕組みに見えるのも事実です。 

万博をきっかけに始まった「なにわモデル」は、その矛盾を表面化させたとも言えます。 

【万博後も続ける理由とは】 

行政側は、輸送需要や混雑対策を理由にしています。確かに万博終了直後も、大阪には観光客やイベント需要が残っていました。 

ただ、それだけでは説明しきれない部分があります。 

実際には、「営業区域を柔軟化したらどうなるか」を試している側面が大きいと言われています。 

つまり、これは単なる万博対策ではなく、将来のタクシー制度変更を見据えた社会実験での様です。 

国は現在、日本版ライドシェアやAI配車を進めています。しかし、そこでは従来の営業区域制度が大きな壁になります。 

そのため、万博という特別な理由を使い、一度規制を緩めてみて、そして、そのまま延長して状況を見ているんでは?・・・そう考えると、万博終了後も制度が続いている理由が見えてきます。 

【業界内部界隈でも意見は分かれています】 

当然ながら、タクシー業界の中でも賛否は大きく分かれています。 

大手や配車アプリ系事業者は比較的前向きです。広域営業の方が効率が良く、空車時間も減るからです。 

一方で、中小事業者には警戒感が強くあります。 

「結局、大手だけが得をするのではないか」 
「地元のお客様を取られるだけではないか」 
「区域制度が崩れたら地方はさらに厳しくなる」 

こうした声は現在も根強く残っています。 

実際、営業区域制度は単なる古い規制ではなく、地域交通を維持するための仕組みでもありました。 

【本当に便利さだけで良いのでしょうか?】 

利用者目線だけで見れば、「近くの車が来る」方が便利なのは間違いありませんし、待ち時間も短くなります。 

しかし、交通制度は便利さだけで決められるものではありません。 

タクシーの営業区域の自由化が進めば、利益の出やすい地域へ車が集中します。逆に、高齢者の多い地域や郊外では、ますます車が減る可能性もあります。 

「なにわモデル」は、一見すると単なる万博特例のように見えます。しかし実際には、日本のタクシー制度そのものを変える入口になりつつある様な気がします。 

だからこそ、「万博が終わったのに、なぜなにわモデルが未だ続いているのか?」という疑問を持つ人がいるのは、ごく自然な事ではないでしょうか?。😱